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(製品・技術紹介)

ポンプ本体による渦の抑制技術/二重ラッパ管、渦対策リング

分類 ポンプ・送風機設備 > 雨水ポンプ [この分類の技術一覧]
名称 ポンプ本体による渦の抑制技術
商品 二重ラッパ管、渦対策リング
会社名 株式会社 酉島製作所[会社概要][技術情報一覧
お問い合わせ先 社会システム本部 公共統括部
TEL : 072-695-0551(大代表)  FAX : 072-690-2335

概要

近年の都市化の進行や集中豪雨の頻発により、排水機場には大量の雨水が短時間で流れ込むようになっています 。これに対応するため、既存の吸込水槽のままでポンプの排水量を増やしたり、運転可能水位を下げたりするニーズが高まっています 。

しかし、これらの対策は水槽内の流速を増加させ、ポンプの性能低下、騒音、振動の原因となる有害な「水中渦」や「空気吸込渦」を発生させる課題がありました 。

本技術は、ポンプ本体に「二重ラッパカン」や「渦対策リング」といった機構を設けることでこれらの渦を抑制します 。従来必要だった水槽内の渦流防止板(土木構造物)の設置が不要となり、工事費の削減、工期の短縮、工事の安全性向上を実現する画期的なソリューションです 。

特徴

1. 優れた渦抑制性能で、排水能力を増強
水中渦の抑制: 従来対策(渦流防止板)では130%流量までだった渦の抑制が、「二重ラッパカン」により160%流量まで可能となり、より大容量での運転を実現します 。
空気吸込渦の抑制: 従来対策ではポンプ吐出し口径の2.25倍(2.25D)の水位が必要でしたが、「渦対策リング」により1.8倍(1.8D)の低水位まで運転可能です 。

2. 土木工事不要で、大幅なコスト削減と工期短縮を実現
ポンプ本体で渦を抑制するため、吸込水槽内に渦流防止板を設置する大規模な土木工事が一切不要です 。
水槽内の水抜き作業や仮設の止水壁設置も不要となるため、工事費を大幅に削減し、工期を短縮できます 。

3. 安全性の向上とポンプ不稼働期間の短縮
水槽内での危険を伴う土木作業を省略できるため、工事の安全性が格段に向上します 。
工事に伴うポンプの不稼働期間を短縮でき、他号機の運転への影響も最小限に抑えられます 。

4. 様々な機場条件に対応可能
既設ポンプの取替えや改造、耐震補強工事による水槽形状の変更など、様々な状況に対応できます 。
立軸ポンプだけでなく、横軸ポンプの吸込管への適用も可能です 。

適用

立軸および横軸ポンプ(斜流/軸流)
ポンプ口径φ400mm~φ2000mm

実績

2010年に雨水排水機場向けに初納入して以来、全国の排水機場に採用が拡大し、43機場、累計74台の納入実績があります(2025年6月現在) 。

渦抑制対策の原理

ポンプ能力の増強や運転水位の低下は、水槽内の流速を速め、ポンプに悪影響を及ぼす渦を発生させます 。本技術は、2つの機構でこれらの渦を効果的に抑制します。

二重ラッパカン(水中渦を抑制)
ポンプの吸込口であるラッパカン(吸込ベル)を二重構造にすることで、吸込口周辺の水の流れ(流速分布と旋回流)を変化させ、渦の発生そのものを抑制します 。

渦対策リング(空気吸込渦を抑制)
ポンプの縦配管部分で水面の旋回流を変化させ、空気吸込渦の発生を抑制します 。さらに、万が一渦が発生しても、リング状の配管が渦の成長を防ぎ、ポンプへの空気の吸い込みを阻止します 。
渦対策 図②

渦対策 図②

渦対策 図③

渦対策 図③

ポンプ本体による渦の抑制技術/二重ラッパ管、渦対策リングに関するお問い合わせ

問合せ先
社会システム本部 公共統括部
TEL : 072-695-0551(大代表)  FAX : 072-690-2335

ポンプ本体による渦の抑制技術/二重ラッパ管、渦対策リングに関するお問い合わせ

株式会社 酉島製作所様が運営するWebサイトに遷移します。

社会システム本部 公共統括部
TEL : 072-695-0551(大代表)  FAX : 072-690-2335

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